こんにちは、Sakiです。

西加奈子さんの

きいろいゾウ

を読んだので感想を書いていきたいと思います。

読み終わって一番感じた事は

誰か1人を愛するって、素敵だなと。

あったかくてほっこりする本でした。闇も多かったけれど

後味が悪い類の物語ではないし、the綺麗事みたいでもないと

思います。

余談ですがthe綺麗事は大嫌い。笑

世界観が独特で、読んでいて”なんだなんだ!?”と

思ってしまいながら読み進めていくと、いつのまにか

物語の住人になっているような不思議なお話でした。

主人公は田舎に移り住んだ若い夫婦で

夫の名前は武辜歩(むこあゆむ)

妻の名前は妻利愛子(つまりあいこ)

お互いをムコさん、ツマと呼び合っています。

前半はとても穏やかで平和な日常が綴られているのですが、

途中で突然出てくる

ムコさんの背中の刺青、ツマの心臓の病など

闇の部分が少しずつ描かれていって

すれ違いから辛い気持ちになっていってしまうものの

お互いにいかに相手を愛しているか改めて気が付くというお話です。

田舎で関わる人々も個性豊かで、どんどん愛着が湧いてきます。

いつもズボンのチャックが開いているアレチさんは特に

好きですね。ぶっきらぼうでも愛に溢れています。

情報に溢れているとついつい見逃してしまうような小さな幸せ

を気にかける生活や

相手を思うばかりに自分から深入りしない姿勢や

自分にはこの人しかいないんだ、この人には自分しかいないんだ

と思えるような人に出会えて一緒にいれる幸せを

改めて気付けた本でした。

私が好きなムコさんとツマのやりとりの1つが、

二人の出会いなのですが

お店で働きぼんやりとしてしまっていたツマに対してムコさんが

”欠けていってるから、月。大丈夫ですよ”

と言うシーンです。

この物語には度々きいろいゾウという絵本の話が絡んできます。

お月様と空を飛べるきいろいゾウと病気の女の子が出てくるのですが

他の子のように外で遊んだりできない女の子をきいろいゾウが世界中を

旅に連れていってくれるのです。びゅーんと。

女の子はゾウと一緒にいると楽しくて安心します。

お月様はいつも優しく見守っています。

ツマとムコさんの関係性を表しているんですよね。

色んなもの(草木や花や犬や虫など)と会話が出来ていた不思議な力

のあるツマの目線の後に

ムコさんの日記で整理してくれるので

ツマ目線だと少し混乱してしまうこともムコさんが

綺麗にまとめてくれています。

この日記がかなりキーになっています。

途中闇が深くなりますが、

最後はほっとあたたかくなる物語でした。

読んで頂きありがとうございました。

Saki